「長年使ってきたタイルの浴室が古くなり、寒さやカビも気になってきた。そろそろリフォームを検討したい」
「しかし、浴室リフォームは高額なイメージがあり、費用がいくらかかるのか不安」
「こだわりのデザインを実現できる在来工法と、機能性に優れたユニットバス、結局どちらを選ぶべきなのか」
浴室のリフォームは、人生においてそう何度も経験するものではないため、多くの疑問や不安を抱えられるのが当然です。 特に、最も大きな懸念材料となるのが「費用」と「工法の選択」ではないでしょうか。「オーダーメイドである在来工法は高額すぎる」「ユニットバスは画一的だが安価である」といった一般的なイメージだけで判断して良いものか、悩まれるお客様は少なくありません。
私たち、水回りリフォームの専門家集団である株式会社ハイイ工業は、お客様にリフォームで後悔していただきたくありません。目先の費用だけでなく、長期的な視点に立ち、お客様のライフスタイルに最適な選択をしていただくことが私たちの使命です。
本記事では、「①既存のタイル浴室を活かした在来工法でのリフォーム」と「②最新のユニットバスへの交換」について、初期費用はもちろん、日々の使い勝手、メンテナンス性、そして将来的な資産価値に至るまで、プロの視点で徹底的に、かつ分かりやすく解説いたします。 この記事が、お客様の浴室リフォームを成功に導く一助となれば幸いです。
第1章【初期費用の比較】見積もり金額はどちらが安価に抑えられるか?

まずは、リフォーム検討時に最も気になる「初期費用(見積もり金額)」について、両工法の構造的な違いから比較検証します。
① 在来工法のままリフォームする場合:多くの専門職人が関わるフルオーダーメイド
在来工法とは、現場で職人がタイルや石材などを貼り合わせ、一から浴室空間を作り上げる完全なオーダーメイド工法です。自由度が高い反面、非常に多くの手間と工数がかかります。 解体工、水道設備工、電気工事士、大工、左官職人、タイル職人など、多岐にわたる専門職人が携わるため、どうしても人件費がかさむ傾向にあります。
主な工事内容は以下の通りです。
- 解体工事:既存のタイル壁・床、浴槽を解体・撤去します。騒音や粉塵も発生する大掛かりな作業です。
- 防水工事:建物の構造体を水から守るための最も重要な工程です。慎重かつ確実な施工が求められます。
- 下地・左官工事:タイルを美しく貼るために、モルタルで壁や床の平滑な下地を作ります。
- タイル・器具付け工事:デザインに応じたタイル施工、浴槽や水栓金具の設置を行います。
これらの複雑な工程を経るため、費用相場は概ね100万円~250万円以上となります。これはあくまで目安であり、使用する素材のグレード(例:高級石材、ヒノキ浴槽、海外製水栓など)にこだわれば、費用はさらに高額になる可能性があります。
さらに留意すべき点として、解体後に判明する「追加工事」のリスクがあります。「解体してみたら土台の木材が腐食していた」「シロアリ被害にあっていた」といったケースも少なくありません。その場合、補修費用として数十万円単位の追加費用が発生する可能性があることを念頭に置く必要があります。
② ユニットバスに交換する場合:工場生産による効率化と品質安定
一方、ユニットバス(システムバス)は、あらかじめ工場で壁・床・天井・浴槽などの部材を生産し、現場でそれらを組み立てて設置する工法です。
主な工事の流れは以下の通りです。
- 解体工事:既存の浴室を解体し、ユニットバスを設置するための空間を確保します。
- 設備工事(仕込み):新しいユニットバスの仕様に合わせて、給排水管や電気配線を準備します。
- 組立設置工事:メーカーの専門施工部隊が、短期間(通常1~2日)で組み立てを行います。
工場生産のため品質が均一で安定しており、現場での作業工程が少ないため工期も短縮されます(早ければ1週間程度で完了)。結果として、職人の人件費を抑制ることが可能です。 費用相場は概ね70万円~180万円程度です。製品のグレードによって価格体系が明瞭であるため、想定外の予算オーバーが発生しにくい点もメリットと言えます。
【第1章の結論】 初期費用を抑えることを優先する場合、「ユニットバスへの交換」が有利となるケースがほとんどです。在来工法は、デザインの自由度と引き換えに、コストと予期せぬリスクが伴う工法であることを理解する必要があります。
第2章 メリット・デメリットで比較!お客様の理想の暮らしに合う工法は?
費用だけでなく、「新しい浴室でどのような暮らしを実現したいか」という視点での比較も重要です。
① 在来工法のメリット・デメリット
【メリット:唯一無二のこだわり空間を実現】
最大の魅力は、デザインの完全な自由度です。 「壁一面を大理石張りにしたい」「大きな窓から庭を眺められるようにしたい」「海外製のデザイン性の高いバスタブを設置したい」「ヒノキの香りに包まれたい」といった、お客様のこだわりを形にすることができます。 他にはない、世界に一つだけの理想のバスルームを追求されたい方にとっては、最良の選択肢となります。
【デメリット:機能面(断熱・清掃性)での課題】
自由度が高い反面、機能面では課題が残ります。一般的に、最新のユニットバスと比較して断熱性が低くなる傾向があり、冬場のタイル床の冷たさや、浴槽のお湯が冷めやすいといった点には注意が必要です(ヒートショックのリスクも考慮すべきです)。 また、タイルの目地はカビが発生しやすく、こまめな清掃が欠かせません。防水性能も施工職人の技術力に左右されるため、信頼できる業者選定が不可欠です。

② ユニットバスのメリット・デメリット
【メリット:最新技術による快適性と家事負担の軽減】
近年のユニットバスは、機能性が飛躍的に向上しています。 高断熱浴槽や断熱構造の床・壁により、冬場でも暖かく快適な入浴が可能です。また、汚れが付きにくく落としやすい素材の採用、継ぎ目の少ない構造などにより、日々の清掃負担が大幅に軽減されます。 防水性も極めて高く、バリアフリー対応も標準的となっているため、永く安心してご使用いただけます。
【デメリット:規格品ゆえのデザイン制約】
基本的にはメーカーが用意したカタログから選択する「規格品」であるため、在来工法ほどの完全な自由度はありません。 また、建物の構造上、浴室スペースが特殊な形状であったり、天井が極端に高かったりする場合、標準的な製品が設置できず、サイズオーダー対応となり費用が割高になるケースも稀に存在します。
第3章 長期的な視点(ランニングコスト+資産価値)での比較
リフォームはゴールではありません。施工後10年、20年と使い続ける中でのコストや価値も考慮する必要があります。
【光熱費:断熱性の差が長期的なコストに影響】
在来工法の浴室は比較のお湯が冷めやすいため、冬場の追い焚き回数が増加し、ガス代や電気代が高くなる傾向があります。 対して、高断熱浴槽などを備えた最新のユニットバスは、お湯の温度が長時間保たれるため、追い焚きや足し湯の回数が減り、光熱費の節約につながります。長期間で試算すると、その差額は決して無視できない金額となります。
【メンテナンス費用:定期的な補修の必要性】
在来工法は、5年~10年ごとにタイル目地の補修や、コーキング(隙間を埋める充填剤)の打ち替えが必要です。これらを怠ると水漏れの原因となり、最悪の場合、建物の構造体を傷め、大規模な修繕が必要となるリスクがあります。 ユニットバスは、日常的な清掃を行っていれば、基本的に大掛かりなメンテナンスは不要であり、維持管理費用を低く抑えることができます。
【資産価値:将来的な売却時の評価】
将来的に住宅を売却することになった場合を想定します。 デザイン性が非常に高い在来工法の浴室は、買い手の好みが分かれる可能性があり、また経年劣化による水漏れリスクなどを懸念され、評価が上がりにくいケースがあります。 一方、機能的で清潔感があり、メンテナンスも容易なユニットバスは、多くの買い手に好印象を与えやすく、「リフォーム済み」としてプラスの評価につながりやすい傾向にあります。
【第3章の結論】
長期的な視点で見れば、光熱費やメンテナンス費用を抑制でき、資産価値も維持しやすい「ユニットバス」の方が、トータルコストパフォーマンスに優れている可能性が高いと言えます。
【付録】よくあるご質問(FAQ)
お客様から寄せられることの多い疑問点についてお答えします。
Q. 自宅の浴室が変形地なのですが、ユニットバスは設置できますか?
A. 基本的には可能です。近年は、柱や梁、斜めの天井など、現場の状況に合わせてサイズや形状を柔軟に調整できる「リフォーム対応用ユニットバス」が各メーカーから充実しています。ただし、標準製品よりも費用が割高になる場合がありますので、まずは現地調査をご依頼ください。
Q. 在来工法のままで、寒さ対策をすることは可能ですか?
A. 可能です。浴室暖房乾燥機の設置、床暖房の導入、断熱サッシ(内窓)への交換などを行うことで、寒さを大幅に改善できます。ただし、これらのオプション費用が追加となるため、トータルコストは上昇します。また、ユニットバス自体の断熱性能と比較すると、及ばないケースもございます。
Q. 結局、耐用年数はどちらが長いのでしょうか?
A. ユニットバスは、適切な使用と清掃を行えば、20年~30年は問題なくご使用いただけます。在来工法も長く使用することは可能ですが、職人の施工品質とお客様による定期的なメンテナンス(目地補修など)に大きく依存します。メンテナンスを怠ると、早期に水漏れなどの問題が発生するリスクがあります。
まとめ:お客様の「優先順位」が最適な選択を導きます
ここまで、在来工法とユニットバスを多角的に比較してまいりました。 結論として、どちらの工法が絶対的に優れているということはなく、「お客様がリフォームにおいて何を最優先されるか」によって最適な選択は異なります。
費用や清掃の手間をかけてでも、デザインや素材に徹底的にこだわり、唯一無二の理想のバスルームを実現したいお客様には、在来工法が適しています。
初期費用や将来的なランニングコストを抑えつつ、日々の清掃のしやすさ、冬場の快適さ、そして将来の安心感を重視されるお客様には、ユニットバスへの交換が合理的かつ満足度の高い選択となります。
株式会社ハイイ工業は、単に製品を販売する会社ではありません。 お客様のご予算、ご家族構成、ライフスタイル、そして将来のライフプランまでを総合的にヒアリングした上で、どちらの選択がお客様にとって真に豊かな暮らしにつながるか、プロの視点から誠実にご提案させていただく「リフォームのパートナー」です。
「記事を読んでもまだ迷いがある」 「自宅の場合の具体的な費用を、両方のパターンで比較検討したい」
そのような疑問やご要望がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。お客様の理想の浴室づくりを、私たちが全力でサポートさせていただきます。

